#RKRNプラス zat夢
想像、捏造、妄想、何でも許せる人むけ。
[zatさんと幼馴染みの女の話①]
頭がぼんやりする。
でもけたたましく、たくましい赤子の産声がする。
ああ、3人目も無事に生まれたのか…。
安心したせいなのか?眠い・・・意識が飛びそうだ…
その時
下腹部にとんでもない痛みと同時に叫び声がする。
「夢ッッッ!!!!!!こっちを見ろ!!生きろ!!!!」
「いたたたた…zat?何するんだ……うるさい…痛い・・・」
「もうすぐ医者が来る!目を開けていろ!!」
「叫ぶなようるさい…」
……久しぶりに昔の夢を見た。
3人目の出産の時どうやら私は出血多量で死にかけたらしい。お産は順調だったはずで産婆も途中までは安心していたと聞く。
事態が急変し危ないところをその産婆と天井裏から降りてきたzatが医者が来るまで止血してくれたから生きられた。
近くにいたはずの夫は気絶していた。
そんなことを思い出しながら久しぶりに薬草を届けに🌆城へ。
「やっほーzat」
「やあ。夢ちゃん。薬草かい?いつもありがとう。」
「いいえ〜。医療班の人に渡しといてくれる?」
「いいよ。預かるね。」
この城へは小さい頃から来ている。私の家系は忍者御用達の医師の家系だったから。
だから、zatのことも物心つくかつかないか、の頃から知っていたし、よく遊んでいた。
こんな大男になるとは思わなかったけど。
またダークブルーの直毛が伸びた…。
「あのさ、昨日久しぶりに昔の夢を見たよ。死にかけた時のやつ。あの時はありがとね。」
「ははは。それ何回目?私はあと何回感謝されるのかな?」
「何回でも!あと今度美味しいお団子奢るわ。」
「そりゃあ嬉しいね!」
細かい説明をしなくてもいい。
人生ほぼ一緒に過ごしてきたからもう姉弟みたいだった。
「そろそろ任務に行ってくるよ。」
「はいよ。小頭さんは忙しいね…。ねえzatさ、私より先に死なないでよ?」
つい言ってしまう。だって、自分を助けてくれた人に先に逝かれたくないから。
「わかっているよ。帰りも気をつけね。」
しかし、、、それからしばらくzatとは会わなかった。
後々人づてに聞いたが、zatは大火傷を負い寝込んでいたのだとか。
ほぼ同時に私も任務で久しぶりにへまをして敵の毒に当てられ、寝込んでいた。
目覚めた私は両目の視力を半分ほどなくしていた………
続きます。
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