zatさんと幼馴染みが結婚する話⑨

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捏造、妄想、なんでも許せる人向けです。

※書体が違っちゃってすみません。

[zatさんと幼馴染みが結婚する話⑨]

 

報告を受けたzatが駆けつけた頃、夢は城の怪我人や病人の手当てを受ける部屋で横たわり、医療班に囲まれていた。毒による高熱にうなされており、意識混濁と消失を繰り返す…。

 

まだ幼い子供たちは、ひとまず医療班が面倒を見ることになった。

 

zatは夢の手を握り「夢、しっかりするんだよ!私もついているから!」

そう言っても反応はない。

 

それから数日が経った。夢が意識を取り戻したと報告があり、演習中だったが夢が手当てを受けている部屋まで急ぐ。

 

部屋が近づいてくると中から叫び声がする…

 

「夢さん落ち着いてください!!!」

「ぎゃーーああああ!!!いやーーーー!!!!いやっ!!はなして!!いやーー!」

 

慌てて襖を開けると、目の前には立ち上がって短刀を振り上げて暴れる夢の姿があった…

医療班の人達に押さえつけられ、大声を上げて暴れている。

 

なんだかいつもよりフラフラしている……

 

直ぐに夢から短刀を取り上げ医療班に渡し、夢を抱きしめる。

それでも体を激しく動かし拘束を解こうとしている夢を大きな体で纏め、zatは医療班の面々に一度部屋から出るように伝える。医療班たちは部屋から出ていくが念の為、数人は部屋のすぐ外で待機した。

 

夢はzatにきつく抱きしめられ、やっと大人しくなった。

 

「knnmn…私を56して。」

「何言ってるの?」

「見えないの。私………目が………」

夢はzatに抱えられたままズルズルと座り込み、大粒の涙を流した。

「私…あなたのお荷物になりたくない。だから、56してよ。」

zatは夢を抱える腕の力を緩め、震える体を包みこむようにし夢の頭をなでたり、泣いている背中をゆっくりさすりながら夢に優しく語りかける。

「そんなことしないよ。夢、落ち着いて聞いて。傷が小さかったから体内の毒はわずかだよ。夢は戦い方が上手だね。それに夢には多少の毒耐性あるでしょ?まだ微熱がある。下がれば少し見えてくると思うから、大丈夫だよ。」

「………ちゃんと見えなくちゃ嫌。knnmnに迷惑をかけたくない。」

「そうかな?見えにくければどこに行くときも、いつだって私が手をつないで連れて行ってあげるよ。なんなら、毎日お姫様抱っこで移動しようよ。ね?そうしようよ?」

「………それ、あなたがお姫様抱っこしたいだけじゃないの?」

「そうだよ。夢が大好きだからね。だってやっと手に入れたんだから。わかるでしょ?目が見えなくたってどんな姿になったって、大切な私の妻だよ。」

 

たが、1日、2日ほどで、今まで見えていた目が見えなくなる、という恐怖や不安、焦りを払拭できるはずもなく、この後しばらくは夢の心は不安定になった。

 

目を離すととにかく命.を.断.とうとする夢。

医療班たちが治療をしながら目を光らせることにしたのだが、尖ったものはすぐに自分に突き刺そうとするし、薬関係は大量摂取しようとする。

 

もともと学.園.にも通っていたし、少しの間はプロのく.の.い.ちだったので逃げることが速く、気配も消せる。

 

気がつくと城の一番高いところから飛ぼうとしていたり……

 

とにかくzatが気が気ではなかった。

 

医療班だけでは夢を止められず、忍.軍の

一部も夢の見張りを命じられる状態・・・

 

しかし、時が経つとzatが言ったとおり、少しずつ少しずつ視力は戻ってきた。すると夢の心も落ち着き出す。しかし、視力は以前の半分ほどにとどまった。

 

それでも自分一人でなんとなーく城内も外も歩けるようになった。

夜間は難しいが…。

 

zatも安心し、また二人の仲の良い生活に戻る。

視力のこともあり育児は医療班の一部のメンバーも手伝うことになった。もちろん、任務のない日はzatも。

 

月日は過ぎ、いつもの様に夜を楽しんだ後、zatと夢は眠くなるまで話をしていた。

眠りにつく直前、

「夢、明日は先に寝ててくれる?遅くなるかもしれないから。」

「わかった。寝るけど、待ってる…。気をつけてね。」

そうは言っても夢は少し寂しくてzatにいつもよりきつく抱きついて眠った。

 

明くる日の晩、任務から帰ってきたzat。しかし、夢が見たのは、変わり果てたzatの姿だった……。

続きます。

 

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