kuskさんと新人事務員の女の話⑪終

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妄想、捏造、なんでも許せる人向けです。

歴史考証なしです。

 

 

[kuskさんと新人事務員の女の話⑪終]

 

亡骸は夢の希望通り学.園.に届けた。

手厚く葬ってくれるだろう。

 

夢に会うため、頻繁に通っていたkuskも思い返せばこの学.園.のたくさんの人たちにお世話になっていた。学.園.長.や諸先生方、生徒たちに挨拶をして帰ろうとしたとき、kmtdに呼び止められた。

「あの……!kuskさーん!これ夢ちゃんの荷物なんですけど、少しだけここで預かっていたんです。またいつでも遊びに来られるようにって、学.園.長.先生の計らいで。その中にこれが…」

kmtdが差し出したそれは、いつぞや夢に渡した頭巾と「kusk様へ」と書かれた文だった。

kuskはそれを受け取って城へ戻った。

 

 

 

kuskはあれから一週間ほど休みをもらっていた。

zatからは、「jnzのそんな顔初めて見たよ。ちゃんとお別れをして、ちゃんと泣いて、心の整理がついてから復帰して。いいかい?必ず戻ってくるんだよ?いいね!?」

と念を押された。

 

加えて、一週間を超えても構わない、とも言われていた…

何日かかっても戻ってくるんだよ、と。

 

 

 

 

学.園.からどうやって帰ったのかわからない。

もうどこにもいない夢のことで頭がいっぱいだった。

 

もっと早く気持ちを伝えていたら……

なんとかしてあの城へ嫁がなくても済む道はなかったか…

そんな途方もない考えが浮かんでは消え、浮かんでは消えていた。

 

この文には一体何が書かれているのだろうか………?

部屋へ籠もると厚みのある文をゆっくりと開けた…

 

 

 

 

kusk様へ

 

こんにちは。お元気でしょうか?最近、お会いできないのは任務でお忙しいのでしょうか?

次にお会いするときはこの間約束をしたお団子を食べに行きたいです。

でも、残念ながらその約束は果たせないかもしれません。

kusk様がこの手紙を読まれる頃、私はもうお嫁に行っているのでしょうか?

kusk様にこれを伝えるのはとても嫌なのですが、私の家のことを簡単に書きます。

私の家は商売に失敗した家です。

兄弟姉妹も多くおりましたが、食べていけないので、今はみんなバラバラでどこで何をしているのか?無事なのかもわかりません。

私だけが残されたのは兄弟姉妹の中でも上の方で働ける年齢だからでしょう。

私がこの学.園.で稼いだお金は実家が抱えた負債の返済に当てられていました。

私は物覚えが悪いので最初は本当に辛くて部屋でよく泣いていたんです。でも、自分よりも幼い生徒たちが一生懸命勉強したり、実技練習をしている姿を見て励まされる日々でした。そんな時に、私はkusk様に出会いました。

最初は緊張していてよく覚えていないのですが、いつからか私はkusk様をお慕いしておりました。

お顔がお美しいだけではなく、礼儀正しく、いつも冷静でいらっしゃいました。私にぶつかりそうだったsnnmn様の手裏剣を弾いてくださったりと忍者としてもかっこよくて、私のことを大切にしてくださいました。一緒に町へ行ってうどんをご馳走していただいたり、研修終わりにお花を頂いたり、怖い人から助けて頂いたり。そうしているうちに、私のことを攫ってくれはしないか、実家から切り離してくれないか、kusk様と一緒にいられたらどんなに楽しいだろうかと考えてしまいました。

私と一緒にいたら、あの実家の餌食にされてしまいますから、一緒にいたいなんてそんなこと、私は言えませんでした。

大好きなkusk様には、いつも笑顔でいて頂きたい。私は見ているだけ、たまに会えてお話するだけで十分でした。

それでも私は言葉でなんでも言ってしまうので、kusk様にも何度も好きだとか、美しいだとか言ったと思います。

私の思いが叶うわけもないのに、叶えようともせずに好きだなんて…困らせてしまってすみませんでした。

なんでも言うくせに、こういった都合の悪いことは言えなくて…私はダメな女です。

それから、kusk様から頂いたお花は絵が上手な一年生のrntruくんにお願いして絵にしてもらいました。

これでお花が枯れても、ずっとずっと大事にできます。

 

最後に、あのお城がどんな城なのか、私は知っています。

お嫁に行ったらもうkusk様とは会えないかもしれません。

どんなに辛くても、kusk様と過ごした日々の思い出や、絵になったお花を見て耐えます。

kusk様に出会えて、たくさんお話をして、お出かけもできたことが私の人生の中で最高に幸せな時間でした。感謝してもしきれません。

こんな長い文を読んでくださりありがとうございました。

お元気で。

 

 

 

 

 

kuskは涙が止まらなかった。

夢にだって、いつも笑顔でいてほしかった…

叶わなくたっていいから、夢のようにもっともっと気持ちを伝えればよかった。嫁ぐ前まで、そのギリギリまでの期間だったとしても、恋仲として過ごせたらもっと夢を喜ばせることができたのではないか?

 

 

どうにもならない後悔と喪失感

心に埋めることのできない穴が空いた

その穴をとめどなく浮かぶ夢の笑顔が通りすぎていく

 

 

kuskは食事をすることも忘れてしまう日々が続いた…

どんなに鍛錬や演習が辛くても、エグい任務の前後でも、父親に勘当されても、食事は欠かさずとっていたのに……

どうやってこの悲しさを埋めればよいのかわからなかった。

 

 

……………

 

 

一週間が過ぎたが、復帰はできなかった…。

しかし、徐々に自主的に鍛錬は再開したがいまいち集中できない。

それでも体を動かしている方がいくらか気持ちが落ち着いた。

演習場の岩肌を掴み、ひたすらに登っていくが、掴んだ岩のひとつが崩れてしまった。バランスを崩し下へ真っ逆さまに落ちていく……

あ…ダメかもしれない……

そう思った時、誰かが腕をつかみ、落下を止めた。

「く、kmgsr……」

腕を掴んだのは、岩肌から枝を伸ばしている木にぶら下がったzatだった。

「やあjnz。らしくないね落ちるなんて。あれ?ちょっと軽くなった?」

「おーい大丈夫かあー?」

下からはymmtの声もする

「kuskさああーーん!そこの岩山は難易度高いやつですよーー!!少し休みましょー!お団子ありますよー」

snnmnもいるようだ

 

zatと共に下まで降りていく。

「ご心配おかけしました。」kuskは深々と頭を下げる

「気にするな。大丈夫か?少し痩せたか?」と心配そうなymmt

「身軽になって、忍びとしていいのではないですか?でもこのお団子を食べて元に戻します?」とsnnmn

「団子団子とさっきからやかましい!全部よこせ!!」

「あー!kuskさん!そんな持ち方したら、お団子落ちますよー!」

「・・・ふふっおかえり、jnz」

「……只今戻りました。kmgsr、また1から鍛え直してください。」

 

 

 

 

 

 

あれからひどく落ち込むことはあったが、少しずつ少しずつ前を向こうと思った。

kuskが願っていたように、夢もkuskにいつも笑顔でいてほしいと願っている。

ならば、ここでいつまでも落ち込んでいてはいけない…。

 

 

 

汗をぬぐいながら、ふと空を見上げると夢が笑っているような気がした。

 

 

 

終わり。

ありがとうございました。kuskさん、バッドエンドでごめんなさい。

やっぱ、推し達には幸せになってほしい!!!このkuskさんの話のハピエンもいつか書きます。

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