#RKRNプラス zat夢
捏造、妄想、なんでも許せる人向けです。
[zatさんと幼馴染みが結婚する話⑦]
高熱にうなされる夢。誰かが部屋に入ってくるのがなんとなくわかる。
あー…この気配はzatだな…と気がつくがとにかく高熱で動けない。
「・・・zat?」
やっと小さく声を出すがかすれる…
「夢ちゃん。大丈夫?」
かすれた小さな声でもzatは聞き取ってくれた。
夢はその後何も話せず寝ていたが時々額の熱冷ましの手ぬぐいを変えてくれたり、母に様子を報告しに行ったり、少し体を起こして水を飲ませてくれたり…zatは毎日夢の家へ来ては看病をしてくれた。
ただの知恵熱なのに……ここまでしなくても…
zatは任.務.とか演習とか鍛錬とか…忙しいんじゃないの?いいよ、母上にやってもらうから……
そう言いたかったけれど、眠ってしまう…。
そんな日が何日か続き、ようやく回復した夢。
zatは今日も訪ねてきた。
「やあ夢ちゃん。元気になってきたね。」
「うん!ねえzatさ、忙しいんじゃないの?毎日来てくれてありがたいけど……もうさ、大丈夫だよ」
「まだ微熱が続いているってさっきお母上が言っていたよ。」
「微熱くらいなら、大丈夫!もう帰っても・・・」
そこへ母が入ってくる。
「夢!これ、熱に良いのよ!一気に飲んで!」
「え?何これ?」
「いいから!はい!」
ううっ!
量は少ないけれども強烈なニオイ…一気に飲んだからか、喉が焼けるような……あー……意識が遠のく…
度数は低いがそれは酒だった。
zatは気づいていて焦る。
「な、なぜそれを……?大丈夫なのですか?」
パタリと布団に横になる夢を横目に夢の母は
「お酒は人を暴くのよ…。喋りだせば、本音が聞けるわよ!・・・ちょっと~そんな不安そうな顔しなくても大丈夫よ~。一眠りすれば元通りになるわ!それにお酒で熱くなって汗かいたら治るし!じゃ、あとはよろしくね!knnmnくん!!」
そう言って夢の母は出ていったきり戻らなかった。
グーグー眠る夢をしばらく見ていると、急に起き上がる。
そして横でまだ困惑しているzatを見つけて急に喋りだす。
「ねえ〜〜zatお〜〜ききたいんだけどぉぉ~~」
顔はほんのり赤く、目はうつろで座っているのにふらふらしている・・・完全に酔っぱらいだ…
お酒は人を暴く、と、お母上は言っていたが……何を話し出すのだろうか…
とりあえず、聞いてみることにした。
「なに?夢ちゃん。なんでも聞いてあげるよ。」
「うふふ〜ありがと〜〜じゃあさあ〜〜こんやく〜〜とかぁ〜けっこんする〜とか〜なんで、言ったの〜?なんでぇ〜私なのぉ〜〜?こんなさぁ〜チビでチンチクリンでさぁ〜〜良いところないじゃん〜?あ。胸はそこらへんのおなごよりはあるかな〜!色のとき役に立つんだよねぇ〜〜〜あ、もしかしてぇ〜zatも胸好きなのぉ〜〜?あはははー!そんなわけないよねぇ〜〜〜だってzatは幼馴染みだもーーん!私はねぇ〜ずーーーっとzatのことは幼馴染み!としか思ってなかったのぉ〜〜〜〜姉弟みたいな??私が1つ上だしね〜〜それよ!!!それぇ!!私が1つ歳上なんだよ〜〜??zatはさぁ…背も高くなって、強いし、顔も良い〜~こんな歳上じゃなくてさ〜〜もう少し若くてキレイでかわいいおなごのが合うと思うんだけど〜〜〜?なんでこんなチンチクリンを選んだの〜〜??なんで?」
顔を赤くしてダラダラダラダラ話している夢の話を聞いていたzatが夢に話し出す。
「ふふ。それが夢ちゃんの本音なんだね。ずっと考えていたんでしょ?でもまあ、熱が出るほど考えることではないね。どうしてチンチクリンの夢ちゃんを選んだかって??簡単なことだよ。それは一目惚れだったから、だよ。」
zatが言い終わるほんのちょっと前にバタリ…と再び布団に横になって眠りだす夢。
そんな夢を再び見ながら、
「酔っ払ってるし、起きたらもう一回言ってあげるからね。おやすみ夢ちゃん。」
そうして夢は朝までぐっすり眠ってしまった。
この後やっと部屋に入ってきた夢の母からzatは酔っ払いの世話を命じられた。強制的に隣に布団を敷かれ、泊まっていくよう言われたので、夕飯も食べて寝た。
続きます。
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